この記事は、隔月発刊の機関誌「ザ・伝道」第146号より転載し、編集を加えたものです。

Tさん(60代・女性)

「私ってそんなにダメな子?」

私の母は、東北の農家に生まれ、10人の兄弟姉妹がいる家で、ろくに学校も行けずに育ったそうです。私が小さい頃に知る母は、姑(しゅうとめ)や小舅(こじゅうと)からよく叱られ、自己卑下して泣いてばかり。私は幼い時から、「お母さんのようにはならない」と心に誓っていました。

私は3人きょうだいで兄と弟がいますが、母は、なぜか私にだけ、しつけに関してうるさく言うのです。箸の上げ下ろしまで厳しく注意されました。

「私ダメな子なの—?」

お母さんのせいで劣等感が植え付けられた、と私は恨んでいました。

そんな私も結婚。自分の生活を築いていましたが、6年前、父が病気になってから状況は一変。電車で1時間のところに住む母は、心細いのか私に電話で生活全般のことを逐一聞き、私に依存するようになったのです。“老老介護”で大変なのは分かりますが、母を見下していた昔の思いがよみがえり、その心の引っかかりは、苦しみに変わりました。

私を誇りに思ってくれていたお母さん

苦しい思いを胸に抱えていた私は、幸福の科学の総本山・正心館で『両親に対する反省と感謝』研修を受けました。研修では、親の立場に立って昔を振り返ります。

「私を必要以上に叱ったのは、自分が苦労した分、そんな思いはさせまいと親心で心を鬼にしていたのでは・・・。どこに出しても恥ずかしくない娘になってほしいと思う母の愛情だったのでは」と、その時初めて思い至りました。

劣等感を植え付けられ、許せないと思ってきましたが、母を許す思いが湧いてきました。

思えば母は、私が高校で上位の成績をとった時のことを、「私の誇りだったよ」と、言い続けていました。母は私をいつも思ってくれていたのです。

「お母さんの娘で良かった!」

ところが、日常に戻ると、その感謝も長くは続きません。母は相変わらず、市から郵送される書類のことなどいちいち聞いてきます。また見下しそうになる心を抑えるのに必死でした。

そんなある日、書籍『太陽の法』の一節を読んでいて、はっとしました。

「人間は太陽、水、空気と、すべてを与えられていなから、それを当たり前だと思い、ありがたさに気づかない」とスズメたちが話している、愛についてのたとえ話です。

人間が感謝しようがしまいが、すべてを与え切っておられる仏の愛。その大きな愛の中で生かされているのに、母の小さな非をグチグチ責めている素直じゃない自分。

私に比べ、母はどうでしょう。人の言うことに素直に耳従っています。私だったら、プライドがあるので人には開けません。ましてや娘に聞くなど・・・。

「素直さ」という母の長所を発見し、母への尊敬の思いが湧いてきました。

私は心からの反省と感謝を込めて、母にお詫びしました。

今、母とは毎日電話をし合い、お互いを気遣っています。母も依存心がなくなり、「いつお迎えがきてもいいよ」と穏やかに日々を過ごしています。そんな母を心から尊敬できるのです。

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