海外映画祭で「最優秀作品賞」をはじめ3カ国7冠!映画「心霊喫茶『エクストラ』の秘密」脚本 大川咲也加インタビュー 宗教が作るエクソシスト映画として、悪魔に勝つ方法まで描きました。
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モナコ国際映画祭で最高賞にあたる「最優秀作品賞」を含む4つの賞を受賞し、ナイジェリアのエコ国際映画祭でも「最優秀作品賞」を含む2つの賞を受賞、さらには第53回ヒューストン国際映画祭で長編ファンタジー・ホラー部門で「Gold賞」も受賞した映画「心霊喫茶『エクストラ』の秘密-The Real Exorcist-」。
5月15日に公開となる本作の脚本・編曲・主題歌の歌唱をつとめた大川咲也加・幸福の科学副理事長が、この作品に込めた思いを語りました。
リアリティのある脚本に仕上げる
――今回の映画は、街中にある喫茶店で働く主人公のサユリが、不思議な能力を使って人々の悩みを解決していく物語ですが、脚本はどのように書かれたのですか?
物語の流れや悩み相談に来る人々の具体的なエピソードは、かなり細かいところまで大川隆法総裁が原作としてつくってくださっていたので、それがパラパラにならないように一本の筋を通して、サユリの成長物語として仕上げていきました。主人公の持つ使命感や成長していく姿に共感し、応援したくなるようなストーリーを目指してつくっています。
――前作の映画「世界から希望が消えたなら。」でも脚本を書かれて、イタリアの「フローレンス映画賞2019」やチリの「ザ・サウス映画芸術祭2019」など、複数の脚本賞を受賞されました。今回は2作目の脚本でしたが、違いはありましたか?
実は、5作目の脚本でして。公開される順序とは逆ですが、来年以降の作品の脚本も書いていたので、少し慣れてきたかなと感じています。ただ、難しかったのは、前作の「世界から希望が消えたなら。」は大川総裁の実話を基にしていたのですが、今回は目に見えないものを扱っているので、「すべての人に起きうることだ」というリアリティをどうやって持たせるかというところでした。
ですから、サユリのところに相談に来る人々の悩みは、実話や現実的に多くの人に当てはまるようなものを選んでいますし、実際に悩みの渦中にある人に対してどう声をかけていくべきなのかというところを現実に即して考え、セリフをつくり上げていきました。
――リアリティという意味では、宗教家であり霊能者である大川総裁の製作総指揮・原作のもとつくられているという点もリアルですね。
「最初は人助けのために小さな悩み相談を受けていたつもりが、だんだん扱う問題が大きくなり、気づいたら悪魔との死闘に至る」というストーリーは、大川総裁の宗教家としての実体験も踏まえています。活動の影響力が増してくると、それを快く思わない悪魔が攻撃してくるようになります。また、その攻撃法は「からめ手」と言われるように、思いもしないところや、自分と近しい人で不調和のあるところから入ってくるという点も、実際にその通りだと思います。
曲を生かす脚本づくり
――本作では、主題歌「The Real Exorcist」の編曲と歌唱も担われています。制作の過程やどんな思いを込めて歌ったかを教えてください。
大川総裁の声で吹き込まれた原曲を何十回も聴いて、メロディーを覚えた上で全体の曲調を調えながら自分で歌い直し、それを楽譜に起こしていただいて、音楽家の水澤有一さんと一緒に楽器等を選定し、編曲していくかたちで進めました。「The Real Exorcist」は、編曲のときもレコーディングのときも、女性の戦士が、戦いを挑んでくる悪魔に立ち向かい、それを打ち破るイメージをしっかり表現したいと思って取り組みました。

――そのほかの「心のすき間」「秘密の変身」「想い残し」の3曲も編曲に携わったそうですね。
はい。どの曲もすごく印象的な歌詞があるので、その一つ一つをサビとして盛り上げて情感が伝わるように工夫しています。「心のすき間」は、サユリがいろいろな人の心の悩みに寄り添っていく様子を歌っていますし、「秘密の変身」もサユリが戦いに行くときの心情を歌っています。「想い残し」は、幽霊の視点からの歌ということで斬新だと思います。この4曲の歌詞そのものがストーリーをひもとく鍵になっています。
脚本を書く段階からどの曲をどの場面に入れるかは全部決めていましたので、曲が生きるようにセリフがあまり目立たない回想シーンにしたり、悩みを解決するシーンでは準メインテーマの「心のすき間」を入れたりしました。ぜひ、映像と一緒に味わっていただきたいです。

宗教がつくるエクソシスト映画
――本作は、幸福の科学として初のホラー作品です。気をつけたことはありますか?
宗教がつくるホラーとして、悪霊や悪魔をただ煙たがったり嫌がったりするのではなく、「なぜその人たちがそうなってしまったのか」という原因に光を当てて問題を解決していく、心を溶かしていくようなストーリーにすることを心がけました。怖がらせるだけのホラーではなくて、問題に立ち向かって解決したり、悪魔と戦って勝つところを描いているところが特徴だと思います。
海外のエクソシスト作品などのなかには、エクソシストが悪霊や悪魔に負けてしまうものも多くて、納得できない気持ちを持っていたので、「正真正銘のエクソシスト」を描く本作に携わることができたことはとてもありがたかったです。
――悪霊や悪魔に打ち克つところまで描いているのですね。
はい。やはり、地上の人間が、「神様に愛されている」「自分は一人じゃない」と思えたときに悪霊や悪魔は離れていきます。また、サユリのセリフとして入れさせていただいたのですが、「感謝の気持ちを持っている悪霊」は一人もいないんです。だから感謝の気持ちを持つと悪霊は憑いていられなくなります。そして、大川総裁を見ていると、「断じて許さない」「恐れない」という悪魔に対する毅然とした態度がとても大事だと思います。
映画をご覧になる方々が、霊的な世界を感じたり、悪霊が祓われて人生が好転したりすることを願っています。
本インタビューは、『「心霊喫茶『エクストラ』の秘密-The Real Exorcist-」公式ガイドブック』(3月下旬発刊)『ARE YOU HAPPY? 2020年4月号』の記事を抜粋し、加筆・再編集したものです。
映画『心霊喫茶「エクストラ」の秘密-The Real Exorcist-』 5/15公開
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