思春期の人間関係に失敗し不登校に…自分の心を見つめ、人間不信を克服するまで【幸福の科学 信者体験記】

(最終更新:

恐怖心でいっぱいだった僕が人を信じることができた

中学時代の親友との葛藤が原因で、2度も不登校になり、将来への希望を失っていたひとりの生徒は、最後の望みをかけて、 幸福の科学学園 に入学しました。仲間の優しさに触れて、人間不信を克服した体験とともに、人生のヒントをお届けします。

(K.Hさん/男性/秋田県/「ザ・伝道」第196号より転載・編集)

向上し合える本当の仲間に出会えた 向上し合える本当の仲間に出会えた

離れていった親友

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僕が中学2年生のとき、小学生の時からの親友・Oくんとの友人関係が壊れてしまいました。ささいなすれ違いから、Oくんは僕に関する嫌がらせのメールをほかの友人に送り、そのメールは尾ひれがついて、瞬く間に学校中に広がっていきました。僕たちは同じクラスで、生徒会でもOくんが会長、僕は副会長という間柄でした。お互いを無視し合う僕たちの周りには気まずい空気が流れましたが、Oくんは何事もなかったかのようにクラスでも生徒会でも友達と楽しそうに話しています。そこに僕の居場所はありませんでした。なかには、僕に同情してくれる友達もいましたが、積極的に僕のことを助けてくれるわけではなく、僕よりもOくんと仲良くしていました。味方になってくれる友達もおらず、僕はどんどん孤立していきました。
(みんな、本心では何を考えているのか分からない……。そんな友達なら、むしろ1人でいたほういい)

苦しみから抜け出せない

僕は、だんだん心を閉ざしていきました。学校に行くのが嫌になり、クラスや生徒会の部屋にいるだけで頭痛がして、胸が苦しくなりました。そして、中学3年生になった頃から学校に行かない日が増え、夏休みが明けてからは、完全に不登校になってしまいました。朝になると鉛のように体が重く、なかなか起き上がれません。毎日、昼頃に起き出し、1日中ゲームをしたりパソコンをいじったりして、家に閉じこもる日々が続きました。そんな僕を見た父は、「どうして学校に行かないんだ!」と、強い口調で注意してきました。僕は、反発はしませんでした。けれど、学校に行きたくない理由や、苦しい気持ちも伝えられませんでした。悶々とした毎日のなかで、Oくんとの嫌な思い出だけが時おり思い返されました。
(このまま引きこもっていて、僕はどうなるんだろう……)
さすがに高校には行っておかないとマズいと思い、高校受験のために、塾にだけは通いました。塾にはとても良くしてくれる先生がいたので、行くこと自体はそれほど苦にはなりませんでした。しかしある日、塾で知らない他校生に、通りすがりに言われました。
「H、まじキモい」
サーッと血の気が引いていきました。彼の一言で、Oくんが流した悪質なメールが、他校にまで広がっていることに気づいたのです。まわりが全員敵に思え、僕の心は恐怖心でいっぱいになりました。ついに、人を信じることができなくなってしまったのです。

県内トップ校に入学しても

毎日淡々と勉強をこなし、僕は県内トップの高校に入学しました。学校生活が始まったものの、まわりは知らない人だらけです。あの一件以来、僕は人と話すのがとても苦手になっていました。しかも、進学校だったので、クラスメートはみんな自分の進路にしか関心がないように見えました。あいさつをするのがやっとで、結局、1学期が過ぎても、親しく話したり、本音で語り合ったりできる友達は1人もできませんでした。
「高校に入る」ことだけが目標になってしまい、入学後は、新しい人間関係を築くことも、勉強に打ち込むこともできず、とうとう何のやる気も起きなくなってしまいました。そして、心がマイナスになるにつれ、友達との距離もさらに開いていくように感じました。大きな挫折感だけが残り、高校1年生の2学期の終わり頃から、僕はまた不登校になってしまったのです。家にいてもむしゃくしゃして、テレビのリモコンを投げつけたり、物に当たることもしばしばありました。
(もうきっと、二度と不登校からは抜け出せない――)
自分の将来と向き合う勇気がなく、つらい現実から逃げるように、またゲームに明け暮れる生活が始まりました。

雲水修行と『不動心』

ある日、そんな僕を見るに見かねた母が、「幸福の科学の 精舎 で、雲水修行※があるから行ってみたら?」と勧めてくれました。母は、僕が生まれる前から幸福の科学の信者でした。精舎で作務※などをして心を磨く雲水修行では、たくさんの人がそれによって心が変わり、人生が開けたと教えてくれました。惰性で過ごす毎日に焦りを感じていた僕は、何かの道が開けるかもしれないと思い、2週間の雲水修行に取り組んでみることにしました。
翌年3月。 総本山・正心館 (栃木県)に到着し、館内に入ると、学校とは明らかに違う、優しい雰囲気を感じました。スタッフのみなさんや、雲水の仲間も僕を温かく迎え入れてくれました。
雲水の生活は、早寝早起きで、朝食は朝6時半からです。それまでの生活との違いに僕は戸惑い、毎日寝坊していました。9時から館内の作務をして、午後は幸福の科学の考え方、仏法真理※を学ぶ時間です。
けれども、暗い気持ちのまま臨んだ雲水は想像以上に大変でした。音をあげそうになった僕を、講師が気にかけて、励ましてくれました。
「Hくんが作務をしてくれたところはとてもきれいになっているね」
僕はこの言葉でとても元気になりました。この場所を使う人が気持ち良く過ごせますように――。使う人のことを考えて、館内を磨き込んでいくと、不思議と心がスッキリします。
僕は、充実感を感じ、仏法真理の書籍も熱心に読み込んでいきました。とくに、大川総裁の 『不動心』 という書籍の言葉が心にとまりました。
「『絶えず前進し、向上していく』という意志が大事です」――。僕は、自分自身をふり返ってみました。そして、不登校になっていた間、自分自身が前進も向上もせず、まったく成長していないことに気づき、愕然としたのです。
(このままじゃダメだ。一歩でも前に進みたい!)
そして、雲水修行を終えて帰宅した僕に、母が言いました。
「学校のことだけど……。那須に 幸福の科学学園 ができたみたいよ。どう? 行ってみる気はない? 不登校を克服した子もいるんだって」
そう言って、学園のパンフレットと、 『高貴なる義務を果たせ』 ※という本を見せてくれました。その本には、前の学校でのいじめを克服した学園の生徒の事例も載っていました。
(授業風景も楽しそうだし、ここなら充実した毎日を過ごせそう。優秀な先生もそろっているんだ……。行きたい!)
僕は学園を受験することを決意。入試に向けて、仏法真理塾サクセスNo.1※に通うようになりました。
※雲水修行:精舎に住み込み、作務や行事運営の補助などをしながら心を磨く修行。
※作務:掃除をして環境を整えながら、心を見つめる修行。伝統仏教でも行われてきた。
※仏法真理:マイナスの思いを取り除き、幸せになるための教え。
※『高貴なる義務を果たせ』――幸福の科学学園の未来創造教育:幸福の科学学園の教育内容が詳しく分かる書籍。
※仏法真理塾サクセスNo.1:小学生から高校生までを対象とした、宗教法人 幸福の科学による教育機関。

幸福の科学学園で再出発

そして翌年。難関を突破して、僕は 幸福の科学学園高等学校那須本校 に合格しました。元いた高校は2年生の終わりに退学していたので、2年遅れての再入学でした。僕にとっては、どん底の日々だった数年間でしたが、学園への入学は一筋の希望でした。うれしさと期待感が高まり、心の靄が少しずつ晴れていきました。待ちに待った入学式。まだ新しい校舎に足を踏み入れたとき、やっとここまで来れたと、胸がいっぱいになりました。
2つ年上の僕を、学園の友達はごく普通に受け入れてくれました。「Hくんと一緒にいると安心感があるよ」。そんなふうに言ってくれる友達もいました。それまで、面と向かって褒められたことなどなかったので、最初はとても驚きました。けれども、そのうち、みんなが分け隔てなく、純粋な気持ちで心から人を褒めていることが分かってきました。
学園では、毎朝教室で、生徒にとっての7つの指針が書かれた『幸福の科学学園生徒心得』をみんなで読みます。そのなかに、「他人への悪口、不平不満、愚痴を抑え、自らの心を磨くことをまず心がけること。」という項目があります。その教えを実践して、「素晴らしい人になろう」「相手のことを思いやろう」「人に優しくしよう」と、それぞれが自分なりに一生懸命努力している姿が見えてきたのです。
(こういう人達なら、信用できる。「誰も信じられない。人が怖い」と思っていたけれど、ここでなら、ありのままの自分をさらけ出しても、きっとみんなは受け入れてくれる!)
僕は、心がとても軽くなっていくのを感じました。

友達にもらった宝物

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ある日、宗教科の授業で、「素晴らしさの発見」という取り組みがありました。クラスメートの長所、素晴らしいところを見つけてカードに書き込み、本人に渡すのです。僕へのカードにはこう書かれていました。
「Hくんは、努力家で成績が良いのに、優しくておもしろい!」
「すごくしっかり者で、いてくれると安心できる!」
「静かに見えるけど、パッション(情熱)がある」
「勉強を教えてくれて、とても助かったよ! ありがとう!」
(僕のこと……みんなそんな風に思ってくれてたんだ……)
うれしさのあまり、涙がこぼれそうになりました。クラスメートの優しさに包まれて、冷えきっていた僕の心は少しずつ温まっていきました。そして、(みんなが僕を信頼してくれたように、僕も、もう一度、人を心から信じてみよう!)と思えるようになったのです。
そのとき、みんなから手渡されたカードは、いつでも見ることができるように、今でもずっと机の引き出しに大切にしまってあります。

大きな志を持ちたい

まわりのみんなが、「向上しよう!」と努力する姿を見て、僕自身も、授業に身が入るようになりました。学園の倫理の授業では、歴史を創ってきた偉人について、幸福の科学の仏法真理の観点を踏まえて学びます。たとえば、僕が授業を受けて尊敬するようになったのはソクラテスです。ソクラテスは無実の罪で死刑を宣告されたとき、弟子たちから逃げるように勧められたにもかかわらず、あえて毒杯を仰ぎました。それは「命はこの世限りのもの」と考える人にはできないことであり、ソクラテスの思想が記された書※にある通り、「あの世があって、死んでも終わりではない」と信じていたからできたことだと思います。自分の命をかけてでも尊い価値を守り、それに沿って生きる強さと勇気に僕はとても感動したのです。
その他にも数多くの偉人の生涯を学ぶことで、この先、どのように生きていくべきかというポリシーを持つことができました。僕も、大きな志を持って、将来立派な人になりたいと、将来の夢を少しずつ描けるようになっていきました。
※ソクラテスの弟子プラトンが著した『ソクラテスの弁明』。

感謝を胸に

理想が持てると、勉強するのがうれしくなります。僕はひまさえあれば勉強するようになりました。そして、1学期と2学期とも、成績上位者3名に贈られる「大川賞」を学年2位という成績で受賞できたのです。
「おめでとう! 努力が実ったんだね!」。先生もクラスメートも心から祝福してくれ、「もっと頑張ろう」と、さらにやる気が湧いてきました。学園に入学してから、僕が目的を持って勉強を続けられるようになったのには、理由がありました。大川隆法総裁の書籍 『真のエリートを目指して』 をくり返し読み、心にグッとくる言葉があったのです。
それは、「感謝」です。不登校になっても、ずっと僕を見守り、僕の意志を尊重し、支え続けてくれた両親。それを思うと、ありがたくて胸が熱くなります。そして、学園を創ってくださった大川隆法総裁に、心から感謝しています。
「ありがたい」「なんとか恩返ししたい」。その思いがあったからこそ、努力を続けることができたのです。

心が変わって幸せになった

今ふり返ると、中学生のときは、人の気持ちを考えずに行動し、人を傷つけていたのかもしれないと反省しています。「Oくんに謝りたい」と思いました。
すると、ある日――。僕の夢にOくんが出てきました。夢のなかで、僕たち2人は仲直りしていたのです。実際にOくんに会って謝ることができたわけではないけれど、きっと僕の気持ちが通じたのだと信じています。
不登校だった頃、僕は自分が大嫌いでした。でも今なら、「自分を全部否定しなくていいんだ」と思えます。なぜなら、幸福の科学学園で学び、自分も他人も、同じ「仏の子」だと信じることができたからです。
今は、もっと広い心を持ち、優しい自分になって、もっともっとたくさんの人を理解し、信じることができるようになりたいと思っています。僕はもう、人間不信はやめました。
幸福の科学の教えで、僕は心が変わって、本当に幸せになりました。この教えが広がっていけば世界はもっと素晴らしくなると思います。
そういう世界を創っていくために、僕は将来、生徒一人ひとりの心に寄り添える教師になりたいです。そして、不登校や、人間不信で苦しんでいる人に、「どんなにつらくても、いつか必ず抜け出せる。その先に広がる未来を信じて、一歩進む勇気を持ってほしい」、そう伝えていきたいです。

幸福の科学学園が育む理想の人材

「感謝の心」を大切にする幸福の科学学園の生徒たち

先日、栃木県那須町にある「幸福の科学学園中学校・高等学校」(2010年開校)の生徒たちが書いた文集の1つが、私の所にも届きました。それは、奨学金を受けている生徒たちが、幸福の科学学園に寄付をしてくださっている方々に宛てて一人一枚ずつ手紙を書き、それを綴って文集にしたものです。その生徒たちが書いた手紙を一枚一枚めくりながら読んでいると、思わず知らず涙が流れてきました。この若さにもかかわらず、感謝の言葉で満ちていたのです。「今どきの中学生や高校生が、これだけ感謝の言葉をつづれる」というのは、非常に珍しいことだと思います。生徒たちが、今の「感謝の思い」と、将来の「報恩の誓い」として、「世の中にお返しをしていきたい」「自分の将来の夢は、こういうものだ」と、一枚一枚、綴っているものを読み、私は、とてもうれしい気持ちでいっぱいになりました。

ユートピア実現は理想の教育から

私たちは、理想的な教育を試みることによって、本当に、「この国の未来を背負って立つ人材」を送り出したいのです。「世の中の人々の苦しみや悲しみを感じ取る心」を持つと同時に、自らもまた努力し、いろいろな苦しみのなかから道を拓いていけるような、そういう勇気を持った人間になっていくことが非常に大事だと私は思っています。 私たちの目指しているものは、ひとつの理想郷、ユートピア世界です。左翼側の共産主義の社会にも、ユートピア世界を目指している人々はいるでしょう。「この世的なユートピアの実現」というものは、マルクス等も考えてはいました。一方、私たちは、それとは違ったやり方で、ユートピア世界を目指しています。すなわち、神仏の存在を認め、「人間は高貴なる存在である」と想定しながら、活動をし、そのなかで、「立派な指導者として育った人たちには、高貴なる義務が伴う。その騎士道精神でもって、恵まれない人や苦しんでいる人、悩んでいる人を助けていきなさい」と説いているわけです。

「高貴なる義務」を背負うために

人間である以上、教える教師の側にも、できない言い訳は数限りなく出てくると思います。また、生徒の側にも、勉強ができない言い訳をはじめとして、「自分にはできない」という言い訳が数多く出てくると思います。しかし、大事なことは、「どのような状況下にあっても、どのような逆風下にあっても、一歩を進めていく」という努力なのです。

「できない理由」ではなく、「どうすればできるようになるか」を考える。企画する能力。あるいは「企業家精神」。「責任を取っていこう」とする姿勢。勇気。チャレンジする心。こうした心を持って、大を成していく。実際に、後進の者のために道を拓いていき、人々を幸福に導いていく。「高貴なる義務」を背負い、「騎士道精神」でもって、世の中の人々の幸福を実現していく。

そういう人を数多くつくっていきたいと私は考えています。そのために、私は、あえて非力を顧みず、幸福の科学学園をつくりましたし、今後とも充実させていくつもりです。

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