人間関係の作法 「大人になる」とはどういうことか

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(※本記事は小冊子 「ヤング・ブッダ」 6月号(No.174)より転載・編集)

人間関係の作法

人間関係の問題は誰もが経験するものです。しかし、解決に向けて毎回、全力投球していたら心も体も疲れてしまいます。

そうならないためにも、人間関係の作法を心得ておくことが大切です。ポイントは「大人の態度」。

幸福の科学・大川隆法総裁の法話「大人になるということ」から、人間関係を円滑にする作法を紹介します。

守護霊:地上の人間を善導する霊。各人に一人いて、魂の兄弟(自分の過去世で、男女どちらにも生まれる)が務めている。

登場人物

成田 武 (たける)(25歳)
3人兄弟の末っ子。メーカーに勤める入社3年目で、営業職。入社当時はやる気があったが今は低迷。趣味はTVゲームで、スピリチュアルも好き。霊を信じている。

八重 (やえ)(年齢不詳)
武の守護霊。明治時代に生きた女性で、良妻賢母。生前は商家に嫁ぎ、夫を支えた。武の駄目っぷりを見るに見かねて神様に頼み、彼の前に姿を現す許可を得る。

人間関係の作法習得度診断

ここからは私が解説します

大人への第一歩は、己を知るところからよ。まずは、自分がどれくらい人間関係の作法を心得ているか診断してみましょう。【1】 から始めて、設問に沿って進んでね。

梅 習得度30%
とっても自分に正直な人です。でも、もう少しだけ相手の立場に立って考える癖(くせ)をつけてみて。そうすれば人間関係はもっと良くなるはずよ。

竹 習得度50%
思いやりのある優しい人です。ちょっとずぼらなところもあるけれど、志を持てば変われるはず。頑張っている人を祝福することに挑戦してみて。自分が変われば、周りや環境も変わります。

松 習得度70%
大人の態度を心掛けている人です。人知れず忍耐を重ねていることも多いのではないかしら。努力は必ず報われるから頑張って。責任感を高めると、人間関係はさらに良くなるわ。

作法1 仕事は誠実に行う

八重の解説

自分では「これくらいでいいだろう」と思っていても、あとで上司や先輩に叱られた経験がある人もいるのでは?
これは相手のことを考えず、自己中心的に判断すると起こることなの。
「これくらいでいいか」という考え方の奥には甘えの気持ちがあるはずよ。

それを持っているとミスは減らないし、ずっと叱られ続けるわ。
それに、ミスをリカバリーしてくれた人にも迷惑がかかるわよね。
このように人に迷惑をかけることを宗教的には「奪(うば)う愛」と言います。
人に好かれる第一歩は、自分の中にある子ども心を捨てて、誠実に仕事をすること。
これを心得て、素敵な大人になりましょう。

こんな言葉使ってない?口癖チェック

□ これでいっか
□ 忘れてた~
□ どうにかなるっしょ
□ めんどくさい
□ またやっちゃった

品格アップの作法

● 仕事の基礎をおろそかにしない

指示や注意を受けたときはメモや付箋に書いて忘れないようにしましょう。失敗したら反省して、繰り返さないようにしてね。真面目な態度は、好印象よ。

● 上司の立場に立って考える

普段から上司の仕事や考え方を観察したり、分からないことは質問したりすることが大切よ。仕事の目的や意図が分かれば、ミスなくレベルの高い仕事ができるわ。

作法2 人の努力に目を向ける

八重の解説

一生懸命に努力していると周りが見えなくなるものです。自分を認めてほしい気持ちは分かるけど、“忙しいアピール”や人の努力を認めないのは良くないわ。 自分や他人を公正に評価するのが大人というものよ。

「頑張っているのに認めてもらえない」と感じるときは、自分を客観的に見ることができていないのかも。
人は他人を低く見てしまう傾向があるわ。だから人と自分の評価にズレが生じることもあるけれど、謙虚に受け止めればもっと成長できます。
それから、他人の努力を認められない原因は嫉妬心よ。嫉妬と憧れは紙一重。
理想に近づきたいなら、相手を祝福しましょう。

こんな言葉使ってない?口癖チェック

□ 私ばっかり
□ こんなに頑張ってるのに
□ 私の方ができる
□ なんでアイツだけ?
□ ずるい

品格アップの作法

●人の良いところを探す

自分を客観的に見るには、自分のことを高く評価しすぎないことが大切。日記やメモに周りの人の努力や長所を書き出せば、視野が広がって自分を適正に評価できるわ。

● 人の成功を祝福する

努力して「おめでとう」「すごいね」と口に出してみて。最初はなかなか気持ちがついていかなかったとしても、その誠意は相手に伝わって関係は良くなるわ。

作法3 全ては自己責任と心得る

八重の解説

社会人は、直接のミスじゃなくても怒られることってあるわよね。そのときに言い訳をしたくなる気持ちはとても分かりますが、早まった行動を取らないのが大人というもの。
他人のミスでも、「自分が注意しておけば、防げたかもしれない」という考え方だってあるわよね。

周りも言い訳ばかりする人と一緒に仕事をしたいとは思わないわ。
人間関係の作法は、人として成長することで身についていくものです。 少しずつでいいから責任の範囲を広げてみましょう。 そうすることで信頼関係が生まれ、いずれは出世の道も開けていきます。
人は言葉にしなくても、意外に見ているものよ。

こんな言葉使ってない?口癖チェック

□ 私の仕事じゃないです
□ ○○が△△してくれないから
□ でも、だって、しかし
□ 知りません、聞いてません

品格アップの作法

● 人のせい、会社のせいにしない

大切なのは、今あなたが何をするかです。頑張って責任の範囲を広げればチームワークが良くなるし、自分自身もスキルアップできて仕事が楽しくなるはずよ。

● 愚痴は、慎む

人間関係の作法として、人が聞きたくない発言は減らしていきましょう。逆に、明るい言葉や感謝の気持ちは積極的に伝えてみて。周りを元気づける人は、好かれるわよ。

人間関係の作法を深めたい人へ

『大人になるということ』

本記事の元になった書籍です。実社会に出て「大人になった」と言われるための条件が分かるほか、人を使う心構え、我慢強さの効用、言葉を統御(とうぎょ)する方法など、本記事で紹介しきれなかった論点も満載。人として成長するための要点が学べます。

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